リボ払いと分割払いの違いは?どちらがお得?クレジットカードの使い分け方をわかりやすく解説

リボ払いと分割払いには使える場面に違いがある


リボ払い・分割払いの違いを押さえると、高額な買い物や支払いをするときに、個人の収入や事情に合った便利な使い方・返済が可能になります。
リボ払い・分割払いは使える場面・返済方法に違いがあり、さらに細かく分類できます。
リボ払い・分割払いの支払い方法
- ショッピングリボ払い・キャッシングリボ払い
- ショッピング分割払い
主要なクレジットカードを参考に、リボ払いと分割払いの返済金額や手数料・利息額を比較し、賢くお得に使い分ける方法を確認していきましょう。
リボ払いはショッピングとキャッシングで使える
実店舗やネットショッピングでクレジットカードで支払う場合は、ショッピングリボ払い・ショッピング分割払いを使います。
現金で支払いが必要な場面にはキャッシングリボ払いが便利です。
分割払いはショッピングでのみ使える
分割払いはショッピングでのみ使えます。
キャッシングの返済では分割払いは使えないため、注意が必要です。
リボ払いと分割払いは返済の条件に違いがある


リボ払いと分割払いには返済の条件に違いがあります。返済の条件には、返済方式や支払い回数、最低支払金額、手数料・利息があります。(以下、楽天カードを参考とします。)
返済方式
リボ払い・分割払いの返済方式の違いは以下のとおりです。
- ショッピングリボ払い:残高スライド定額リボルビング方式
- ショッピング分割払い:店頭分割払い/あとから分割払い
- キャッシングリボ払い:最終貸付後残高スライド定額方式
残高スライド定額リボルビング方式の返済の仕組み
ショッピングリボ払いの「残高スライド定額リボルビング方式」では、ショッピングリボ払いの利用残高に応じて毎月の最低支払金額が決まります。
例えば、
- 利用残高が30万円のときは5,000円
- 返済して25万円になったら4,000円
- さらに返済して20万円になったら3,000円
というように変わります。
最終貸付後残高スライド定額方式の返済の仕組み
キャッシングリボ払いの「最終貸付後残高スライド定額方式」は、最後の貸付け時の利用残高を基準として毎月の最低支払金額が決まる残高スライド定額方式です。
例えば、
- 最後に借りたときのキャッシングリボ払いの利用残高が30万円であれば10,000円
- その後の返済で利用残高が減っても、最低支払金額は10,000円
のままとなります。
ショッピング分割払いの返済の仕組み
ショッピング分割払いは、個々の利用時に分割回数を決めるほか、一括払いで支払った利用額を後から分割払いへ変更できます。
利用額を分割回数で割った額+手数料を、基本的に毎月定額で支払います。
支払い回数
リボ払い・分割払いの支払い回数の違いは以下のとおりです。
- ショッピングリボ払い:月々の支払額により変動
- ショッピング分割払い:2回払い、または3・5・6・10・12・15・18・20・24・30・36回
- キャッシングリボ払い:30万円以下は最長3年(36回以内)、100万円以下は最長5年(60回以内)
リボ払いでは毎月の支払額を変更できるため、支払い回数は定まっていませんが、分割払いでは、クレジットカードにより分割可能な回数の設定があり、利用時に自分で選択します。


基本的に、一度分割払いの回数を指定すると、あとから分割回数を変更することはできません。
最低支払金額
リボ払い・分割払いの最低支払金額の違いは以下のとおりです。
- ショッピングリボ払い:利用残高が20万円までの場合、3,000円。20万円超では4,000円(※残高5万円増すごとに1,000円ずつ加算)
- ショッピング分割払い:なし(利用額(+手数料)と支払い回数をもとに決定)
- キャッシングリボ払い:利用残高が10万円以下の場合、最低3,000円+利息。10万円超~20万円以下で6,000円+利息
リボ払いは基本的に任意で毎月の支払い金額を設定できます。しかし、利用残高に基づいた最低支払金額を下回る額は設定できません。
分割払いは、分割回数によって自動で金額が決まるため、最低支払金額の設定はありません。


リボ払いでは、最低支払金額を超える額なら設定できるので、毎月の支払い額を増額して繰上返済したり、利用残高全額を超える金額を設定して一括返済することも可能です。
手数料・利息
リボ払い・分割払いの手数料/利息の違いは以下のとおりです。
- ショッピングリボ払い:実質年率15.00%
- ショッピング分割払い:2回払いは手数料無料、3回~36回は実質年率12.25%~15.00%
- キャッシングリボ払い:実質年率18.0%
手数料率・利息率は、分割払いよりもリボ払いのほうが高いです。
特に、キャッシングリボ払いで、利息率が最も高く設定されています。
リボ払いと分割払いにはメリット・デメリットにも違いがある


リボ払いと分割払いの違いを、それぞれのメリット・デメリット別に確認していきましょう。
リボ払いのメリット
リボ払いのメリットは、毎月小さな金額で返済可能であることと、繰上返済できることです。
リボ払いでは、毎月、利用残高に対応する最低支払金額以上の金額を返済していきます。突然の大きな出費でも無理なく返済しやすいです。
長期にわたって細かく返済できるほか、ボーナスなど臨時収入があったときなどに、返済額を増額して繰上返済したり、残額全額を一括返済したりできる自由度も重宝します。


リボ払いの手数料・利息は支払期間が短いほど少なくてすむので、繰上返済・一括返済することにより毎月定額の場合よりも手数料・利息総額を抑えられます。
リボ払いのデメリット
リボ払いのデメリットは、分割払いよりも手数料・利息が高いことと、追加でリボ払いを重ねると毎月の返済額が高くなることです。
リボ払いのデメリット
- 分割払いよりも手数料・利息が高め
- 長期で利用すると手数料・利息総額が大きくなる
- 追加でリボ払いを重ねると、毎月の返済額が急激に上がることがある
リボ払いの手数料・利息(実質年率)は分割払いよりも高めです。長期になるほど、手数料・利息総額が大きくなります。
手数料・利息をあまり払いたくない場合、分割払いを選んだほうがよいでしょう。


利用残高が増えると毎月の最低支払金額が増えます。追加でリボ払いを利用する場合、急激な返済額の増加に注意が必要です。
分割払いのメリット
分割払いのメリットは、支払い回数・支払い金額が明確で、手数料・利息が低いことです。
分割払いのメリット
- 支払い回数・支払い金額が明確
- 手数料・利息がリボ払いに比べて低い
分割払いはリボ払いと異なり、事前に支払い回数・支払い金額が決定します。計画的な返済がしやすいのが特長です。
手数料も、リボ払いよりも低く、2回払いなら手数料無料です。
分割払いのデメリット
分割払いのデメリットは、分割回数に上限があるほか、支払い回数・支払い方法を変更できないことです。
分割払いのデメリット
- 分割回数に上限がある
- 原則支払い回数・方法を変更できない
毎月の返済額を小さくしたい場合、できるだけ分割回数を多くしたいところですが、分割払いは36回までという分割回数の上限があります。
なお、分割払いはキャッシングでは利用できません。


2回払いからならリボ払いへ支払い方法を変更できますが、それ以外では一度回数を指定したら変更できず、基本的にはリボ払いのように残額をまとめて返済することはできません。
メリット・デメリットの違いを踏まえておすすめなのはリボ払い
リボ払いと分割払いのメリット・デメリットの違いを踏まえると、定期収入や臨時収入の見込みがあり、「いまだけ」を乗り切りたい方についてはリボ払いがおすすめです。
分割払いは手数料、引いては支払い総額も抑えられますが、「いま余裕がなくて分割した」としても、後で余裕があるときにまとめて返済できず、分割回数に合わせて延々と返済し続けなければなりません。


クレジットカードによっては、リボ払いで一括払いよりも多くポイント還元されたり、キャンペーンでポイントがお得になるケースも! 使い方によっては手数料・利息を気にせずにすみますよ
「楽天カード」はリボ払いでポイントがお得


楽天市場でリボ払いすると+1%でポイント還元してもらえます。
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リボ払いと分割払いの違いを比較
リボ払いと分割払いの手数料の違いは、どのクレジットカードでも同じ傾向があるのでしょうか?
主要なクレジットカードごとにリボ払い・分割払いの手数料・利息(実質年率)の違いをまとめてみました。
手数料・利息(実質年率) | |||
---|---|---|---|
カード名 | ショッピングリボ払い | ショッピング分割払い | キャッシングリボ払い |
楽天カード | 15.00% | 12.25%~15.00% | 18.00% |
エポスカード | 15.00% | 15.00% | 18.00% |
セブンカードプラス | 15.00% | 15.00% | 15.00%~18.00% |
ライフカード | 18.0% | 12.2%~14.9% | 18.0% |
イオンカードセレクト | 15.0% | 10.05%~12.04% | 18.0% |
※10万までのショッピング・キャッシングでの利用を想定した実質年率。
すべてのカードで、キャッシングリボ払いの実質年率がもっとも高く、ショッピング分割払いのほうがショッピングリボ払いよりも実質年率が低いです。
リボ払いと分割払いの違いを踏まえた賢い使い分け方
リボ払い・分割払いを賢く使い分けるために注目したいポイントは以下の3つです。
リボ払いと分割払いの使い分けの例
3つのポイントをすべて満たすのは難しいため、目的に合わせて支払い方法を使い分けるのがおすすめです。
なるべく手数料・利息を抑えるなら、分割払い
手数料・利息を抑えたい方は分割2回払いで支払いましょう。手数料無料なので最安です。
2回では支払いが難しい場合は、無理のない範囲でできるだけ短期になるよう回数指定しましょう。
支払いやすい返済回数にするなら、リボ払い
分割払いと違い、リボ払いなら毎月の返済額の変更により返済回数を変えられます。
返済途中で出費が予想されるときや、多めに返す余裕があるとき、自由に返済回数を変えられるので返済を無理なく続けやすいです。
返済を長引かせないなら、毎月の返済額を高めに、リボは繰上返済も
返済の長期化を避けるたい方は、リボ払い・分割払いどちらの場合でも、決済の時点から毎月の返済額を高めに設定しておきましょう。
リボ払いの場合は、可能なタイミングで毎月の返済額を上げたり、まとまったお金があるときに繰上返済したりするとよいでしょう。


大まかな方針として上のように考えておくと、手数料・利息をムダに払ったり、ずっと続く返済を気にしたりせずにすみますよ。
リボ払いと分割払いの違いをパターン別にシミュレーション


リボ払いと分割払いの違いを理解したうえで、日常でよくありそうな4つのパターンに分けてシミュレーションしてみましょう。
※10万円を支払った・借りた場合を想定しています。
ショッピングリボ払い | ショッピング分割払い | キャッシングリボ払い | ||||
①毎月の返済を抑える | ◎ | 121,454円 | ○ | 124,480円 | △ | 126,238円 |
②短期で返済(2回) | ○ | 101,875円 | ◎ | 100,000円 | △ | 102,711円 |
③キャッシングを返済(3回) | ○ | 102,475円 | ◎ | 102,040円 | ○ | 103,437円 |
④毎月1万円ずつ返済 | ○ | 108,450円 | ◎ | 108,160円 | ○ | 110,629円 |
ほとんどのパターンで分割払いで手数料が抑えられてお得になることがわかります。
支払い総額を比較すると、支払い総額が最大になるのはキャッシングリボ払い(126,238円)、最小になるのはショッピング分割払い(100,000円)です。


キャッシングリボ払いはどのパターンでも支払総額が最大。現金でなくてよいならキャッシングは避けたほうがお得です。
パターン①余裕がないので、毎月の返済額をできるだけ抑える
お金に余裕がなく、毎月の返済額を抑えたいならショッピング分割払いがおすすめです。
毎月の返済額を抑えたい
10万円でスーツを買う予定。貯金がないし、毎月カツカツなので、できるだけ毎月の返済金額を抑えたい。スーツは長く使うものだし、支払いが長くなってもかまわない。
ショッピングリボ払い | ショッピング分割払い | キャッシングリボ払い | |
支払額※1 | 4,250円 | 3,485円 | 4,972円 |
支払い回数 | 34回※ | 36回 | 34回※ |
支払い総額 | 121,454円 | 124,480円 | 126,238円 |
(手数料・利息総額) | 21,454円 | 24,480円 | 26,238円 |
※楽天カードのリボ払いで10万円利用した場合、月々の最低支払金額が3,000円であるため、支払い回数は34回(10万円÷3,000円≒34回)となります。
※1:初回支払額。2回目以降は利用残高の変化にともない手数料・利息が変化する場合があります。詳細はご利用の支払方法の返済シミュレーションにてご確認ください。
パターン②近々臨時収入があるので、短期で返済したい
短期で利息を抑えるにはショッピング分割払いの2回払いが最適です。クレジット分割回数が2回だと手数料無料であるため、毎月の返済額と支払い総額をかなり抑えられます。
短期で返済したい
10万円でタブレットを買う予定。一括で支払う余裕はないけれど、貯金が少しあるのでなるべく短期間で支払いたい。手数料・利息は低ければ低いほどいい。
ショッピングリボ払い | ショッピング分割払い | キャッシングリボ払い | |
支払額※ | 51,250円 | 50,000円 | 51,972円 |
支払い回数 | 2回 | 2回 | 2回 |
支払い総額 | 101,875円 | 100,000円 | 102,711円 |
(手数料・利息総額) | 1,875円 | 0円 | 2,711円 |
※初回支払額。2回目以降は利用残高の変化にともない手数料・利息が変化する場合があります。詳細はご利用の支払方法の返済シミュレーションにてご確認ください。
パターン③現金が必要
現金が必要ならキャッシング一択。3回払い程度なら、ショッピングリボ払い・ショッピング分割払いと比べて、支払い総額に大きな差はありません。
現金が必要
10万円を借りて、地元の友達の結婚式に出るための資金にしたい。いつも貯金に回しているお金と合わせて、毎月3万円で支払っていきたい。結婚式のご祝儀3万円や地元での出費を考えると現金のほうがいいかも。
ショッピングリボ払い | ショッピング分割払い | キャッシングリボ払い | |
支払額※ | 35,250円 | 34,014円 | 35,972円 |
支払い回数 | 3回 | 3回 | 3回 |
支払い総額 | 102,475円 | 102,040円 | 103,437円 |
(手数料・利息総額) | 2,475円 | 2,040円 | 3,437円 |
※初回支払額。2回目以降は利用残高の変化にともない手数料・利息が変化する場合があります。詳細はご利用の支払方法の返済シミュレーションにてご確認ください。
支払い回数が3回の場合、リボ払いと分割払いの支払総額の違いは小さいです。
現金の必要額のみキャッシングして、旅行代金はショッピングリボ払い・ショッピング分割払いを使うのもよいでしょう。
パターン④毎月定額1万円で返済したい
毎月定額1万円で返済したい場合、ショッピング分割払いが最もおすすめですが、もし繰上返済するならショッピングリボ払いもおすすめです。
毎月定額1万円で返済したい
10万円でパソコンを買いたい。クレジットカードの引落し口座に入金し忘れないように、わかりやすい毎月定額の1万円で返済したい。
ショッピングリボ払い | ショッピング分割払い | キャッシングリボ払い | |
支払額※ | 9,250円 | 9,017円 | 9,972円 |
支払い回数 | 13回 | 12回 | 13回 |
支払い総額 | 108,450円 | 108,160円 | 110,629円 |
(手数料・利息総額) | 8,450円 | 8,160円 | 9,972円 |
※初回支払額。2回目以降は利用残高の変化にともない手数料・利息が変化する場合があります。詳細はご利用の支払方法の返済シミュレーションにてご確認ください。
リボ払いと分割払いの手数料・利息の金額は、ショッピングでは低くキャッシングでは高いですが、現金が必要になりキャッシングを利用したとしても、手数料・利息の金額に大きな差はないでしょう。
リボ払いと分割払いの違いのまとめ
リボ払いと分割払いの違いを踏まえたお得な使い分けのポイントをまとめてみましょう。
リボ払いと分割払いの使い分けのポイント
- リボ払いは分割払いよりも手数料・利息額が大きい
- 短期で返済するほど手数料・利息額が低い
- 支払い総額が最も抑えられるのは分割2回払い
- 毎月の支払い額を抑えて長期で返済したいなら、繰上返済できるリボ払いが便利
- キャッシングは現金が必要な場合を除いてなるべく利用しない
急に大きな買い物が必要になったら、その後にコツコツ返すか、臨時収入で追加で返すかを考えて、賢く使い分けましょう。
※記事中で参考にしたシミュレーション)
ショッピングリボ払い返済シミュレーション|楽天カード
(2022年3月18日時点)
分割払い返済シミュレーション|楽天カード
(2022年3月18日時点)
キャッシング返済シミュレーション|楽天カード
(2022年3月18日時点)
リボ払いのメリット