おまとめローンとは
おまとめローンとは複数の会社に借金をしている場合、それをまとめて一元化。一つにすることで、返済額や管理の負担を減らす方法です。
【例】A、B、C社の3つの会社から借り入れをしている場合、返済額などは下記のようになります。
借入額 | 金利(年) | 毎月返金額 | 総返金額 | |
---|---|---|---|---|
A社 | 300,000円 | 18% | 14,978円 | 359,564円 |
B社 | 500,000円 | 18% | 24,963円 | 599,257円 |
C社 | 500,000円 | 17% | 24,722円 | 593,467円 |
合計 | 1,300,000円 | – | 64,663円 | 1,552,288円 |
これを年金利14%のD社にまとめると、
借入額 | 金利(年) | 毎月返金額 | 総返金額 | |
---|---|---|---|---|
D社 | 1300,000円 | 14% | 62,418円 | 1,498,317円 |
※返済回数はすべて24回と仮定
D社1社にまとめることで、総支払額が53,971円も安くなりました。
このように金利を安くできるので、本来支払うべき金額より少ない額の返済で終わります。
おまとめローンにおすすめの会社などは下記を参照ください。
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おまとめローンのデメリット・メリット
おまとめローンの利用する上で、デメリットとメリットをまとめました。
おまとめローンのデメリット
おまとめローンを利用することで発生するデメリットは以下の通りです。
追加の借入ができない
おまとめローンはあくまで複数の借金を一本化して、「利用者の確実な完済」を目指す商品です。そのため、追加の借入や借り直しはできません。
おまとめローンを利用する際は、追加でお金を借りれないことを念頭に返済プランを組んでください。
選んだ会社によっては返済額が増えてしまう
金利が低いローンをおまとめにした結果、おまとめローンの会社の金利が高く返済額が増えてしまう可能性があります。
他にも、生活が苦しいから毎月の返済額を下げて払っていたが、最終的に支払った合計がおまとめ前より高額になってしまうケースもあります。
そのため、おまとめローンを利用する際は、おまとめ前・後でどの程度金利が変わるか把握しておいてください。
借入審査が厳しい
借入をしている会社の数が多いほど、審査通過は厳しくなります。
会社数が多いほど、金額も高額になり返済が困難と判断されるからです。
安定した収入があるか・勤続年数は長いかなどが審査ポイントとして見られます。
一括請求をされる場合がある
借り換え先の金融機関との契約を破った場合、おまとめローンを一括請求される可能性があります。
契約違反としては、主に
- 返済金を滞納した
- 他社からの借入をおこなった※1
- 職業が変わったが、金融機関に報告をしていない※2
が該当するので、契約書には目を通しておきましょう。
※1:他社からの新規借入でおまとめローンの返済ができないと判断される可能性があるため、規程で「他社からの新規借入」が禁止されていることがあります。
※2:退職や転職は借金返済にとって重要な事柄なため、債権者への連絡が必要です。
おまとめローンを取り扱っていない業者もいる
おまとめローン自体に対応していない業者もいらっしゃいます。
依頼前にカードローンに対応しているか調べておきましょう。
おまとめローンのメリット
おまとめローンには大きなメリットも存在しています。
借金額の減額が期待できる
一番大きなメリットとしては、支払う金額を安くできる可能性があることです。
前述の表のように金利が高い会社から低い会社に乗り換えることで、金利額が節約でき支払額も安くなります。
返済先の一元化で返済額の管理も楽になる
借入先が複数あると、会社ごとに返済日が違ったり振込先も違うなど管理が大変です。返済日を間違えたり、忘れてしまう可能性も考えられます。
しかし、返済先が1社になるので、管理や金額の把握も簡単になるでしょう。
デメリットを防ぐための対処法
前述した様々なデメリットですが、これから紹介する方法で対処ができます。
審査を通過する可能性を上げる→借入数は少なくしておく
前述したようにおまとめローン審査の通過は厳しいです。
特に借入している会社数が多いほど、審査の難易度は上がります。おまとめローンを利用する際は、なるべく少なくしておきましょう。
借入件数は、4社までなら問題ないとされていますが、それ以上の借入数となると審査はより厳しくなります。
審査を通過する可能性を上げる→延滞する前に申し込む
過去の延滞の有無もおまとめローンの審査では重要な要素です。
延滞するほど返済も苦しくなるので、複数の会社へお金を返すのが厳しいとなれば、おまとめローンに申し込みましょう。審査通過率もぐっと上がりますよ。
安定した給料がある、勤続年数が長い方でも滞納があると審査に落ちる可能性は高くなります。
返済額を把握するには→事前シミュレーションの活用する
おまとめローンを利用する前に返金額や金利を把握しておくことも重要です。
ローン業者や金融機関のHPには、借入額や返済期間を入れるだけで、おおまかな返済額がわかる事前シミュレーションが用意されています。
無料で利用できるサイトがほとんどなので、現在の返済額や金利と比較してみましょう。
詳しくは下記を参照ください。
[blogcard url=https://ca-rent.jp/media/2560/]
借入額が「100万円」を超える方はおまとめローンを検討してみる
ここまで、おまとめローンについてメリット・デメリットを紹介してきました。では借金がいくらあれば、おまとめローンを利用すべきなのか疑問に思う方も多いでしょう。
借入額が「100万円」を超える方は、おまとめローンを利用することをおすすめします。
借入額が高いほど優遇される
法律で決められた借入額の金利上限は以下の通りです。
借入額が高いほど金利額は下がる傾向にあります。
また、借入額が100万円を越えると金利が大きく下がるので、借入数は多い人ほど金利を減らすのは楽でしょう。
借入先(年金利15%以上)が複数ある方はすぐに変更しよう
前述の【利息制限法の上限金利】はあくまで、1つの会社ごとの借入額の上限です。
借金100万円を50万円ずつ2つの会社から借りている場合、年金利の上限は18%となってしまいます。
しかし、これを1つの会社にまとめることで、年金利の上限は15%まで下げることが可能です。
現在複数の会社から借入をおこなっており、年金利が15%以上の方はすぐにおまとめローンを利用しましょう。
【Q&A】おまとめローンの疑問点
「おまとめローンを利用すると〇〇って使えなくなるの?」など多くの方が気になっている疑問点をまとめました。
クレジットカードが使えなくなる?→おまとめ状況によって異なる
おまとめをする借入の中にクレジットカードが含まれる場合は、使用ができなくなります。
反対におまとめローンのに借入に含まれないクレジットカードなら、おまとめローン後でも利用は可能です。
おまとめローンを利用する前には、自身の契約内容を再確認しておきましょう。
ブラックリストに載る?→載らない
おまとめローンを利用してもブラックリストには載りません。
しかし、おまとめローンを利用しても滞納などが続けば掲載されてしまうので注意してください。
事故情報(ブラックリスト)は、返済が滞ったり、債務整理を利用すると登録されます。登録後は、一定の期間は新しい借入やクレジットカードの作成ができなくなります。
住宅ローンの審査に通らなくなる→審査に影響はない
「おまとめローンを使用する=住宅ローンの審査に必ず落ちる」わけではありません。
おまとめローンの有無は審査に関係なく、重要なのは、「貸したお金を返済できるか」です。
「返済可能」と判断されれば、おまとめローン利用中でも審査には合格できます。
住宅ローンの審査では、特に借入・完済時の年齢や申込者の年収が重要視されます。
返済できない場合どうすればいいのか
おまとめローンに変更したのはいいけど、毎月の返済が難しい場合どう対処すればいいのでしょうか?また返済を放置するとどういった問題があるのかをまとめました。
まずは借入先に連絡する
予定通りの返済が難しい場合は、まず借入先の金融機関に連絡を入れましょう。
連絡後に「いつまでに返せそうか」、少しでも返済できるお金があるなら「金利だけでも返却する」など対策をしてください。
金融機関がこちらの意見をすべて受け入れてくれるわけではありませんが、問題を解決できるように動きましょう。
放置してしまうと、下記のようなことが起こってしまいますよ。
【放置すると】「遅延損害金」を請求される
支払期日に指定金額を払えないと、「遅延損害金」が発生。滞納日数に応じて負担は重くなります。
おまとめローンは高額になりやすいので、損害金だけでもかなりの負担になるでしょう。
損害金の算出方法は【残債総額 × 遅延損害金利率 ÷365日 × 滞納日数】です。
【放置すると】「支払督促」が届き、財産が差し押さえられる
裁判所から「支払督促」が届き、財産を差し押さえられる可能性があります。早期に応じないと強制執行になってしまうので、逃げたり無視はできません。
差し押さえ対象になるのは財産や給与などが多く、給与は会社側にも関わってくるので、おまとめローンを滞納したことが会社が見つかってしまいます。
おまとめローンは周りに知られず手続きができることもメリットの一つです。しかし、給与や財産の差し押さえが発生すると、家族や会社にも隠し通すことはできなくなるでしょう。
返済が難しい場合は債務整理を考える
返済が難しいとなれば、専門機関に相談してみましょう。
どうしても返済ができない場合は、債務整理がおすすめです。
事故情報に載るなど大きなデメリットはありますが、借金の減額・消滅ができるので、金銭面的にも精神面的にも楽になりますよ。
詳しくは下記を参照ください。
[blogcard url=https://ca-rent.jp/media/5795/]
【まとめ】リスクを把握してから利用しましょう
おまとめローンは借金の減額につながる便利な制度です。
しかし、契約する金融機関を間違えたら返済額が増加する注意すべき点も存在します。
メリット・デメリットを把握して上手くおまとめローンを活用してください。